研究員の日記

「しまねの古代文化連続講座」を再開しました

2023年9月1日の日記 浅沼政誌 主任研究員

島根県古代文化センターでは、島根県の歴史文化を広くPRするため、東京で講座を開催しています。新型コロナ感染症蔓延のため、しばらく開催できない状態が続いていましたが、令和5年は4年ぶりの再開となりました。

再開した今回は、万葉集を取り上げました。万葉集と言えば「奈良県」であり、「島根県と万葉集?」と思われる方も多いことでしょう。

実は、万葉歌人で「歌聖」とも謳《うた》われた柿本人麻呂は、万葉集に石見相聞歌《いわみそうもんか》と呼ばれる歌を多く残しています。石見は、島根県西部地域一帯を指す地名ですが、この石見地域を題材とした歌は、彼を代表する歌として有名であり、島根県と万葉集がつながる所以となっています。

その人麻呂や万葉集を取り上げた講座を、令和5年8月11日と19日の二週にわたり、東京都千代田区日比谷の日比谷コンベンションホールにおいて、山陰万葉の会代表の川島芙美子先生と、京都大学名誉教授で第8回古代歴史文化賞優秀賞を受賞された大谷雅夫先生を講師にお迎えして開催しました。

やさしい語り口で、ユーモアを交えた分かりやすいお二人のお話は、聴講されたみなさんの満足度が高い講座となりました。 最終回となる3回目の講座は、同じ会場において10月1日(日)に、第3回古代歴史文化賞優秀賞受賞者で、青山学院大学教授の小松靖彦先生をお迎えして開催します(9月15日(金)まで聴講者受付中 ※申込フォームでの応募は締め切りました。)。

8月11日 川島芙美子先生「石見の人麻呂と大和の人麻呂-1300年続く人麻呂信仰のなぞ」
8月19日 大谷雅夫先生「防人《さきもり》の歌」