研究員の日記

須我神社文書調査の報告会

2022年3月13日の日記  中安恵一 主任研究員

3月13日、海潮コミュニティセンターで「江戸時代の須我(すが)神社と諏訪家 ̶8年間の古文書調査からわかったこと」と題して、須我神社文書調査の報告会を行いました。

須我神社文書とは、雲南市大東町の須我神社が所蔵する文書群で、古代文化センターでは平成26年から今年度まで8年かけて調査・整理を実施してきました。 今回は、調査が終了した報告として、地元の方々を対象に8年間の調査経過・調査中にわかったことを研究員が報告しました。

報告では、江戸時代の茣蓙替(ござがえ)神事が少なくとも文化2年(1805)まで溯ることや、江戸時代の神主が積極的に医療を学び実践的救済にもあたっていたという医者としての新たな側面について、ご紹介しました。

また、古文書と須我神社所蔵の神楽面を照合することで、新たな発見もありました。例えば、現在では廃れた演目「住吉」が、幕末まで上演されていたことが明らかになったのですが、これらも報告しました。

われわれの予想を上回る50名近くの方にお越し頂き、報告後には沢山の質問も飛び交って、たいへん盛会となりました。